ワクチンを打ちました
職業的にも年齢的にも早く打つべき人間なんじゃない?とは思いつつ、なかなか予約が取れなかったりしてやや遅くなりましたが、職域接種でモデルナ一回目を完了しました。しかし受けるためには心の葛藤があったりして、直前までちょっとメンタルが不安定になりました。
爆発的に増えるコロナ感染者に相対して、予防接種に懐疑的な人たちの意見とか副反応のニュースとかも見聞きするようになって、勢いで接種受けられる時期を完全に逃してしまった自分。
40代は本当に中途半端な、忘れられた世代というか、高齢者でも若者でもない、そしてどちらの恩恵も受けられない、ほんとうに空白の世代であると感じています。
バブルも少しは雰囲気として味わった後の、超氷河期世代。この数年を生きた自分は、本当に苦しい世代であると思わざるを得ません。私は昭和生まれであり、まだまだ根性論やサービス残業をなんとも思わない部分もあって、この感覚を持ったまま、今の30代以下の若い感覚とも合わせていかなくてはならない。自分は時代に取り残されている、という焦りの中、今も生きています。もうちょっと向上心を持って仕事に取り組んでほしいと若い人に思いつつ、でもあの頃に戻りたいなんて微塵も思えない。私の生きてきた時代は全否定されていき、かといって高齢者のようにわが時代が正解!と強気にも生きられない。でもどちらの世代も私たち中堅が支えなければならない部分もあったりで、本当に「損している」というのがぴったりの世代なんだなあと思っているところです。
戦争をしているわけでもないのに、死がまとわりつく。こんな時代がくるとは思っていませんでした。私は地震や原発事故のとき、近い感覚を味わったけれども、やっぱりどこかで他人事だったのかもしれないといまさらのように思います。
私は生涯で1度でいいから、クリスチャン・ボルタンスキーという芸術家の作品展を見に行くことがここしばらくの夢だったんですが、ボルタンスキーは今年、ご逝去されたとのことで、深い悲しみを味わっています。
今だからこそ、彼の作品が胸に刺さるはず。このコロナ禍が収まったら、小豆島にある、心臓音のアーカイブをいつかは見に行きたいです。
いろいろな情報におぼれ、正しいことがわからないままのワクチン接種となりましたが、なんだかんだ言って、受けた後は心の落ち着きはありました。なにか一仕事終えたような肩の荷が下りたような…ずっと葛藤していることには体力を使うので、ひとつ自分自身の結論を出したことは、生活のリソースをあけられたという意味でよかったのではないかと思うことにします。
2回目が怖いのでまた苦悶の日々は始まってしまいそうですが…!